Grande Jorasse N face 以外のルートのアプローチはイタリア側からとなる。イタリア側へ行くのは比較的簡単でそんなにお金もかからない。朝8:10から二時間おきに駅前から出ているクールマイユール行きのバス(9.5ユーロ)にのり、降りたバスターミナルからARP
Nouvaz行きのバス(1.55ユーロ)に乗り換えてLa
Vacheyで下車。ちなみにミディのロープウェーで中間駅まで行くのより安い。
川の対岸にあるキャンプ場にジェルバズッチ小屋へ、
という案内があるのでそこから登山道をたどること約4時間。渡渉、簡単な岩のぼり、氷河歩きの末ジェルバズッチ小屋に到着。予想の場所よりもずっと上の方に小屋があったのでなんだかやけに長く感じた。
小屋は10人ぐらい横になれる二段ベットと7人ぐらいが腰を掛けられる椅子とテーブルがある。
若干なべや食器もあった。 ツバメのコルまでのルートが小屋からよく見えるが、
かなりクレバスが開いていてちょっと不安。
翌日午前2時起床。満天の星空。3時過ぎ出発。特大のクレバス帯を加藤さんの判断で抜けてゆく。中間のフラットな部分まで登ったら急な雪壁をダブルアックスで抜ける。このあたりから左足かかとの靴ずれが気になりだす。
ツバメのコルに6時到着。 朝日がジョラスの東面を照らしている。
とても立派な壁だ。 トポに下部の大きな三角形の真中右よりから100メートル直上とあるので見当をつけて取り付く。
すぐに岩稜に移動。 僕はルンゼの雪壁を進んだほうが効率的だと思ったが加藤さんは日が当たりだしているので警戒したのだろうか。岩の指示するルートとたまにある残置ハーケンをたどってゆくがすぐに垂直の壁に当たってしまった。リードを試みるが重荷と靴ずれの痛みで全く歯が立たない。加藤さんが空身でリード。なんとか抜ける。フォローするがかなりきつい。おまけにでっかいフレークが壊れてフォール。荷物を背負っていたのでロープがだいぶ伸びた感じがしてかなり気分が悪くなってしまった。登りきるが踵の痛みでかなり気分が滅入る。スラブを左上してゆく。岩がもろくなりルートをはずしているのが確実である。それよりも踵がだいぶ深刻な痛みを発しているので下降ポイントを探したくなってきた。 難しい垂壁の終了点から3p登るがまだ正規ルートらしい場所には合流しない。 加藤さんがやや傾斜の強いスラブを右上してやっとそれらしいところへでることできた。おそらく下部が終わったあたりだと思われるが、僕の様子がまずそうなので下降することを決定。2箇所ほど支点を作りながら6,7回の懸垂で取り付きよりもだいぶ右よりの場所へ降りることができた。気温が高いこと、コルから小屋までが危ないことを考慮してその日はツバメのコルでビバーク。翌日早朝谷へ降りるが靴づれが絶望的に泣けるほど痛いのでだいぶ時間がかかってしまった。荷物の重さ、靴擦れのケア、など基本的な反省の多い山行だった。
踵の肉が露出するほどの靴擦れは、治るのに10日以上かかった。その間の晴天期間を逃したことが、今回の遠征をかなりしょぼいものにした。もう二度とこんなことはあってはならない。
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