| 鹿島槍ヶ岳 天狗尾根 | 2002年4月15日(月)ー16日(火) |
| メンバーCL吉野 SL塩崎 山本 和田 |
| 和田志郎 (記) |
| 4月15日(月)晴れ 「大丈夫ですよ!!」という吉野や塩崎に煽てられて大谷原の雪原まで来てみたが、果して目指す鹿島槍頂上まで体力が保てるか不安で一杯だった。そこで、心の中で作戦を考えた。今回の山行中は常に最後尾を登って、なるべく疲労しないようにする。もう一つは、他人のペースを気にせず、自分のペースで登る事。 東尾根パーティと「頂上で明日会いましょう!」と言葉を交わして別れた。大川沢の雪原を1時間半ほど歩くと、沢幅も狭くなって昭電小屋に着く。更に進むと、どうしても渡渉しなくてはならない。やむを得ず、太腿までズボンをたくしあげて雪解け水の中にジャブジャブ入る。僅か10メートルもないのに、足は冷たさで固まってしまった。すぐに荒沢出合いに入り、取りつき易い地点で右の斜面を一気(?)に登る。枯葉とブッシュのブナ林の中をなるべく雪を求めてぐんぐん登る。 11時半に雪稜の天狗尾根に出た。天気もよいし、明日のルートを考えて、今日の行動を午後5時までと決定して出発だ。 黙々と第二クロアールを目指して雪稜を登り続ける。第二クロアールは正面の雪壁をザイルを着けて2P、そして右側の雪壁を1Pで突破する。雪稜はこの辺りから狭くなり緊張する時間帯だ。蹴り込んでも雪がグサグサでアイゼン靴がしっかり固定されない。両腕のピッケルとバイルに力が入る。不安定な雪壁はザイルを出して、塩崎と山本がどんどんリードしてくれた。山本の技術向上には驚いてしまう。あとは経験だけである。東尾根パーティはもうテントを張ってノンビリしているようだ。少し広くなった急斜面の雪稜を登りきると天狗の鼻に出た。テント場を求めて最低コルまでと思ったが適当な場所がなく、予定通りここをテント場とする。16時30分!! やった、今日は何とかバテズに終わったぞ!!と心の中で叫んだ。 素早くテントを張り、炊事用の雪を用意してから、今日の頑張りと明日の健闘を祈り、冷たいビールで乾杯!!。夕食は皆で餃子を巻いて美味たる水餃子の一晩となりました。 4月16日(火)曇りのち雨 昨夜の強風でテントポールが2〜3回ペッタンコになった。予測では目が覚めたら絶対に雨だと思っていたので、4時に起床したが降っていなかったので本当に嬉しかった。東尾根パーティが出発して、我々も5時半に出発する。余り冷え込んでないので、足は相変わらずグサグサ潜る。最低コルから嫌らしい雪稜と雪壁が続く。今日もザイルを出して慎重に登り続ける。小舎岩を通過した頃から小雨が降り始めた。東尾根パーティも快調に登っている。時々「ゲーツ、ゲーツ」のコールを掛けるが届かないようだ。頂上まで大降りにならないように願うのみ。荒沢ノ頭への最後の岩峰がいやらしい。7〜8m登って、最後の出口が不安定で悪く、「ヨイショ!!」と掛け声を発して突破した。これで難所は終了。緩やかな雪稜を登りきり荒沢ノ頭に出た。10時15分。東尾根パーティも同時に顔を出して、無事合体となる。雨も風も激しくなり、直ちに北峰に向かう。11時、ヤッタ、鹿島槍に立ったぞ。視界の効かない風雨の中を南峰に向かう。12時、南峰に立つ。アイゼンを外して急いで冷池小屋を目指して駆け下る。この辺りから私は寒さと空腹と疲労でバテバテだったが表情には出さず、ただ黙々と最後尾を歩き続けた。小屋でゆっくりとランチタイムをとってから赤岩尾根をノンビリ下る。雨も小降りになり全員余裕が出てきたので、楽しくお喋りしながらの下山だ。尾根の末端は雪がズタズタに切れており、途中から西沢に直接下降する。大冷沢出合い17時、大谷原18時に帰着した。今日の行動時間は12時間30分、よく頑張った。リーダーの吉野、そして塩崎に深く感謝したい。本当に有難う。思い出深い山行になりました。 |