平成13年正月合宿 白神岳
吉野 茂 記
L吉野茂 加藤献 山本千恵
31日(日) 池袋(22時発)の帰郷バスに乗り能代に向かうが、冬型の気圧配置で日本海側は雪となり、山沿いは強風が吹き荒れると言う予報である。
1日(月) 能代ステーション(8;30着)の天候は雪、五能線の能代駅はここから歩いて15分ほどの所で、ここから陸奥黒崎駅(昨年から「白神岳登山口駅」に変更)に向かう電車が出るのが11;59とかなり時間があり、タクシーを利用して登山口に行くことにする。タクシーで海岸線を走るが日本海は荒れており、かなりの波の高さがある。しかし、周りの雪は1mもなく、40〜50p程で、車で滑りながらも上の登山口付近まで入ることができ、かなり時間を稼いだ。
天気も徐々に悪くなりそうなので、行ける所まで行くと言うことで身支度して出発するが、先行パーティがいるらしく、トレースもあり、かなり助かった。この調子だと頂上の避難小屋まで今日のうちに着けそうな感じである。蟶山尾根に上がると風も強くなり、上部にはガスがかかり、ホワイトアウト状態である。蟶山尾根の始めは平坦な尾根で、やがてラッセルがきつくなり、稜線までは急な斜面となる。稜線上は風雪が強く、赤布を頼りに広い尾根を登るが、尾根上の避難小屋の手前で先行パーティに追い着く。先行パーティは地元の白神倶楽部の4人パーティで、東京から来た女性パーティ2名と我々3名が一緒に合流し、3時過ぎに小屋に着いた。稜線上は吹雪とホワイトアウトで1m先も見えず、少しほっとした。
白神岳避難小屋は丸太小屋で中2階の付いた3階建てで、我々は1番上に寝てノンビリするが、外は一晩中風と雪、トレースも消え、明日はどのくらいのラッセルになるか多少期待する。また、1日で小屋に着いてしまい、テントやスコップ等の装備も使わず少しがっかりするが、明日もここにいてもしょうがないので、5時に起床し少し明るくなって出発と言うことで、ゆっくり酒やビールを飲みお正月気分で休むとする。夜中にトイレで目を覚まし外に出るが相変わらずの風と雪で、小屋の扉をあけると入口に雪が積もっており、それを退かして外に出て用を足す。
翌朝、朝食を済ませ、身支度をして、空身で山頂を踏むが、吹雪で何も見えず、すぐに小屋に戻り、下山に取りかかる。昨日からの雪でトレースも消え、赤布の竹ざおを頼りに下山する。顔や目に雪が当たって痛い。蟶山尾根に下り強風から逃れるが、雪が多く、潜りながらの下山となる。尾根上の樹林帯を下ると眼下に日本海が見えて気持ち良く、10;25に登山口に到着。下はそれほど天気は悪くなく雪がちらつくぐらいだが、山の上部にはガスがかかりかなり荒れているようである。
登山口から白神岳登山口駅まで約1時間ほどで11;30に駅につくが、次の電車まで3時間待ちとなり、ザックからコンロやナベを出し、残りの食料で昼食を作り、残った酒を飲んで電車を待った。一日早く下山したので明日のバスをキャンセルし、秋田駅から新幹線で帰ることにし、東京に9時55分に到着した。
今回の正月合宿は思った以上に雪が少なく、我々が東京に戻ってからかなり雪が降りだし、少し拍子抜けしてしまった。しかし、山頂の風は強く、日本海が荒れて白波の立つ時には、稜線では人をも吹き飛ばす強風が吹くと言うことが実感できた。
会報 42号より